【補助金活用実例】
カフェ
(個人事業主/愛知県)
愛知県内にてカフェを経営されている日本人のWさんは、カフェを1店舗運営していましたが、新たにもう1店舗のオープンを計画されていました。
しかし、新店舗オープンにあたっては、内装工事や厨房設備など初期投資が大きく、自己資金のみでの対応に不安を感じていたことから、小規模事業者持続化補助金の活用を検討されていました。
今回は新規オープンに伴う初期投資の一部に補助金を活用するにあたり、特に注意すべきポイントが多いケースであったため、一つ一つ整理しながら事業計画を作成しました。
本件において申請対象としたい補助対象経費は、以下の内容です。
①新店舗で使用するための冷蔵庫・冷凍庫
②新店舗オープンに伴う広告・チラシ
③新店舗の内装工事費
④新店舗の賃料
①、②、③の費用はすべて問題なく補助対象経費に該当し、公募要領を確認しても分かりやすく記載されています。しかし④については注意が必要です。
新店舗の賃料を補助対象とする際に注意すべきポイント

小規模事業者持続化補助金では、「借料(⑧)」について一見すると新店舗の家賃も補助対象になりそうな表現があり、誤解が生まれやすい点に注意が必要です。
公募要領には、
「既存の事務所賃料は対象外。ただし、新たな販路開拓の取組の一環として新たに事務所等を賃借する場合は、対象となる場合がある」
といった記載があります。これだけ読むと、新店舗開業も“新たな販路開拓”に当たるため、テナント賃料も補助対象になると勘違いしてしまいがちです。
しかし実際の運用上は、補助対象となるのは、展示会・イベント出展などの短期間で場所を借りるケース等に限られるのが一般的で、新店舗のテナント家賃(継続的な賃料)は補助対象にならない点が重要なポイントとなります。
新店舗出展時に注意すべきポイント(事業実施時期と資金繰り)
新店舗出店を伴う補助金申請において、特に注意が必要なのが補助事業の実施時期と実際の資金繰りです。
小規模事業者持続化補助金では、交付決定通知書が発行される前に行った契約・支払いは、原則として補助対象外となります。
本件では、交付決定通知書が令和6年8月8日に発行されており、補助対象となる冷蔵庫の購入や内装工事は、この日以降に実施する必要がありました。
※実際に当事務所のサポートで採択された第16回交付決定通知書

一方で、第16回公募の場合、申請受付の締切は令和6年6月13日です。
申請時点の補助事業計画書には、
- どのテナントで新店舗を出店するのか
- どのような内装工事を行うのか
- どの設備を導入するのか
といった内容を、具体的に計画として落とし込む必要があります。
つまり、申請時点ですでにテナントが決まっている場合、
交付決定が出るまでの期間、新店舗をオープンできないまま家賃を支払い続ける可能性があるという点を理解しておく必要があります。
この点を十分に検討せずに進めてしまうと、
「補助金は採択されたものの、交付決定までの家賃負担が想定以上に大きく、資金繰りが厳しくなってしまう」
といった事態になりかねません。
新店舗出店を伴う補助金申請では、
補助対象経費になる・ならないだけでなく、交付決定までの期間を含めた資金計画まで見据えて事業計画を立てることが重要です。
補足:本件が採択に至った背景について
本件では、新店舗出店を伴う補助金申請において資金繰り面の課題がありましたが、テナントの所有者が事前に事情を理解していたことから、交付決定が出るまでの期間については、賃料の支払い開始時期を調整することで対応しました。
このように、補助金申請では
- 公募要領上のルール
- 交付決定までのスケジュール
- 実際の資金繰り
を踏まえた上で、関係者と事前に調整を行うことで、現実的な解決策を見いだせるケースもあります。
新店舗出店を伴う補助金申請では、制度の理解だけでなく、事業者ごとの状況に応じた柔軟な事前調整と計画立案が重要であることを示す一例となりました。
まとめ
小規模事業者持続化補助金を含め、多くの補助金では、交付決定前に支出した費用は原則として補助対象外となります。
そのため、新規事業や新店舗出店に補助金を活用する場合には、公募要領に記載されている内容だけでなく、申請から採択、交付決定までのスケジュールを正しく理解しておくことが重要です。
特に、新店舗出店を伴うケースでは、
- 補助対象経費になる・ならない
- いつから契約・支払いが可能なのか
- 交付決定までの間の資金繰り
といった点を整理せずに進めてしまうと、補助金は採択されたものの、事業者側が想定以上の負担を抱えてしまうケースも少なくありません。
補助金を「使えるかどうか」だけで判断するのではなく、事業全体の流れと資金計画を含めて検討することが、結果的に事業成功につながります。
近年、補助金申請はオンライン対応のみで完結する事務所も増えています。
確かにオンライン対応には利便性がありますが、飲食店の補助金申請においては、実際の現場を理解することが非常に重要だと当事務所は考えています。
当事務所では、可能な限り対面でのヒアリングを行い、
- 店舗の規模や動線
- 使用している設備の状況
- 実際のオペレーションや課題
を直接確認したうえで、申請内容を組み立てています。
また、当事務所代表は元料理人として飲食業界に携わってきた経験があり、
厨房設備や業務フロー、食材管理、光熱費負担といった、
飲食店特有の悩みや課題を現場感覚で理解できることが大きな強みです。
そのため、
「なぜこの設備が必要なのか」
「導入することでどのような経営改善につながるのか」
といった点を、机上の理論ではなく、実務に即した形で申請書に落とし込むことが可能です。
飲食店の補助金申請は、単なる書類作成ではなく、
現場理解と事業理解が採択結果を左右する分野です。
「設備更新を考えているが、補助金の対象になるか分からない」
「飲食店の事情を分かったうえで相談したい」
そのような方は、ぜひ一度ご相談ください
Albaビザ申請サポート事務所
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