ミャンマー人材を雇用する際に知っておきたい制度と現状

本記事では、ミャンマーから人材を雇用する場合について、
近年特に多い事例や、出国手続きに関して注意すべきポイントを中心に解説していきます。

なお、本記事の内容は2026年時点の情勢を前提としたものです。
今後の国際情勢や制度改正等により、状況が大きく変わる可能性がある点については、あらかじめご了承ください。

目次

日本の職場に馴染みやすいミャンマー人材

一時期は軍事政権によるクーデターの影響で、ミャンマーに関するニュースを頻繁に目にしましたが、最近ではそうした報道もめっきり少なくなりました。
しかし、報道の減少と人の移動や就労ニーズの実態は、必ずしも一致するものではありません。
実際には、日本に出稼ぎとして来日しているミャンマー人は想像以上に多く、ミャンマー人にとって日本は現在も有力な出稼ぎ先の一つとなっています。

データから見えるミャンマー人材の増加

実際にデータを確認すると、その傾向はより明確になります。
左のグラフは技能実習計画認定件数、右のグラフは特定技能1号外国人の人数を示したものです。

これらのデータを見ると、技能実習生・特定技能1号のいずれにおいても、
ミャンマー人はインドネシアに次いで3位と、実は非常に多くの人材が日本で在留・就労していることが分かります。

参考文献:外国人技能実習機構 技能実習計画認定件数  参考文献:出入国在留管理庁 特定技能在留外国人数

ミャンマー人が日本で評価されている理由

ミャンマー人にとって日本は出稼ぎ先として人気の高い国ですが、
実際の勤務先においても、日本人と同様に仕事ぶりを高く評価されているケースは少なくありません。

では、なぜミャンマー人は日本人から評価されやすいのでしょうか。
その理由の一つとして、タイトルにも記載したとおり、日本の職場に馴染みやすいことが挙げられます。

もう少し背景を掘り下げると、ミャンマー人には古くから「徳を積む」という価値観が深く根付いていると言われています。
この考え方が、日本人の勤勉さや誠実さと重なり合い、職場においても理解されやすい要因の一つとなっていると考えられます。

もちろん、賃金水準がミャンマー国内よりも高いという点も大きな理由の一つですが、いずれにしても、今後も日本に来日するミャンマー人材は増加していくことが予想されます。

採用前に押さえておきたい、ミャンマー人材を巡る現実

日本人から仕事ぶりを評価される機会の多いミャンマー人ですが、実は近年、実務関係者の間でたびたび話題に上がる問題があります。

それが、ミャンマー人の「失踪」です。

2026年現在、ミャンマー国内は政治情勢が非常に不安定で、治安も悪く、たとえ仕事を見つけたとしても、生活自体が非常に厳しい状況にあります。こうした事情を最もよく理解しているのは、ミャンマー人本人です。
そのため、日本で就労先を見つけた場合、家庭の事情なども重なり、帰国を選択しないケースが出てきます。

しかし、技能実習や特定技能1号では永住は認められておらず
原則として、決められた年数を終えた後は帰国しなければなりません。

結果として、在留期間が終了する前に失踪してしまう、という事態が発生します。
ミャンマーに帰国するよりも、日本で失踪し不法就労を選んだ方が良い、という本人なりの判断が背景にあるケースも少なくありません。

ミャンマーにおける出国手続きの制限

この点は、先ほど触れた失踪の要因とも深く関係していますが、ミャンマー国内から海外へ出国する際には、非常に厳しい人数制限が設けられています。

その主な理由として、ミャンマー国内では国軍に対抗する少数武装勢力が各地に点在しており、それぞれが独自の自治権を主張し、領土を掌握している地域が存在します。

そのため、国軍がそれらの勢力に対抗するための軍事力の確保と牽制・管理する目的で、出国に対して厳格な統制を行っていることが背景にあります。

デマンドレターと OWICカードの発行状況

具体的には、デマンドレター(求人票)について、ミャンマー政府による承認が必要となり、その後、最終的な出国手続きとしてOWICカード(海外労働許可証)の発行が行われます。

このOWICカードの発行数には、現在も大きな制限がかかっています。

2026年現在の最新情報によると、
11月・12月の認定デマンド数は以下のとおりです。

男性女性合計
11月認定分(6月~8月分として公表)1,6766,6988,374
12月認定分(8~9月分として公表)1619661,127

また、労働省の発表によれば、OWICカードの発行数は11月分が333名、12月分が374名となっています。

出国までに要する期間について

2026年1月時点ではOWICカードの発行は再開されていますが、過去には一時的に発行が停止されていた期間もありました。
現在の運用状況においては、書類提出から実際に出国できるまで、最短でも約9〜10か月程度の期間を要するのが一般的です。

まとめ

ミャンマー国内の政情は混迷を極めており、今後の収束の見通しが立たない状況が続いています。
その不安定さを象徴する出来事として、現地在住者から聞いた話ではありますが、軍関係者から「出国したければ賄賂を渡すよう求められる」といった事例もあるようです。

日本では、在留資格制度や出国手続きが厳格に管理されているため、こうした実態が表に出にくい側面がありますが、実際には、出国前の手続き段階において、OWICカードの取得を条件に金銭を要求されるケースや、「日本で働ける」などと持ちかけられ、結果的に就労できなかった約800人規模の詐欺事件など、相手の弱みにつけ込んだ悪質な事案が発生しているとされています。

一方で、こうした悪質な手口が横行している現状を、別の角度から見ると、それだけ多くのミャンマー人が海外で働きたいという強い意思を持っていることの表れとも言えます。
その強い意欲が、日本における仕事への真摯な姿勢や評価の高さにつながっている点は、決して否定できない事実でしょう。

当事務所では、ミャンマー情勢について定期的に情報収集・確認を行っています。
今後、ミャンマー国内の制度や運用に進展や変化があった場合には、当事務所のブログにて、随時情報を発信していく予定です。


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