本記事では外国人を飲食店で雇用する場合には、どういった就労ビザが必要かについて、分かりやすく解説していきます。
※一般的に「就労ビザ」と呼ばれているものは、正確には「在留資格(就労が認められているもの)」を指します。
本記事では、飲食店経営者の方にも分かりやすくお伝えするため、一般的な呼び方である「就労ビザ」という表現を使用しています。
▶ 就労ビザと在留資格の違いについて詳しく知りたい方はこちら
実例でよくあるパターン
愛知県名古屋市で飲食店を経営されているTさんは、日本語学校に通っているネパール人のSさんを、アルバイトとして雇用していました。
Sさんの勤務態度は非常に良く、仕事の覚えも早かったため、現場ではバイトリーダー的な立ち位置として活躍していました。
その後、TさんはSさんを卒業後も引き続き雇用したいと考え、正社員として迎え入れることを検討します。
その旨をSさんに伝えたところ、Sさん自身も「卒業後はこのお店で働きたい」という希望を持っていました。
しかし、留学生としての在留資格のままでは正社員として働くことができないため、新たに就労可能な在留資格への変更申請が必要となります。
そこでTさんは、その手続きについて当事務所へ相談に来られました。
今回のケースは、コロナ禍以降に外国人留学生が増加している状況と比例して、近年特に相談件数の多い典型的な事例の一つです。
本事例で必要な就労ビザと事前準備
結論からお伝えすると、外国人留学生を正社員として採用する場合、現時点で取得が想定される就労ビザは「特定技能1号」となります。
本事例では、この特定技能1号を取得する際に必ず押さえておくべきポイントについて解説していきます。
特定技能制度全体について詳しく知りたい方は、当事務所のブログ▶ 「在留資格」特定技能1号とは?もあわせてご参照ください。
特定技能1号ビザを取得する場合に注意すべき点
特定技能1号ビザを取得する場合、他の就労ビザとは必要となる書類や手続きが大きく異なります。
本事例において特に注意すべきポイントは、次の3点です。
① 日本語能力要件を満たしていること
② 特定技能1号(外食業)技能測定試験に合格していること
③ 外国人を雇用する事業者側に、継続的な届出義務があること
以下、それぞれについて詳しく解説します。
※なお、本記事は2026年時点の制度を前提としています。
今後の法改正により、他の就労ビザで正社員雇用が可能となる場合もあります。
① 日本語能力要件について
特定技能1号ビザを申請するためには、日本語能力を証明する合格証明書が必要となります。
具体的には、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 日本語能力試験(JLPT)N4レベル以上
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)A2レベル以上
正社員としての雇用をスムーズに進めるためには、日本語学校卒業前に合格証明書を取得しておくことが望ましいといえます。(日本語学校に通い、一定期間日本語を学習していれば、難易度としては特別に高いものではなく、十分に合格が見込める水準です)
※下記は、実際に申請時に提出する国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)の通知書サンプルです。


② 特定技能1号(外食業)技能測定試験について
特定技能1号ビザの申請にあたっては、
一般社団法人外国人食品産業技能評価機構が実施する「外食業技能測定試験」の合格証明書が必要となります。
この技能測定試験についても、①の日本語能力要件と同様、日本語学校卒業前に取得しておくことが望ましいといえます。
※下記は、技能測定試験の合格証明書の提出書類サンプルです。

③ 雇用事業者側に必要となる対応について
特定技能1号ビザで外国人を雇用する場合、他の就労ビザとは異なり、出入国在留管理庁に対して、定期的な届出・報告義務が課されます。
具体的には、入管法に基づく「支援業務」を実施し、その実施状況を定期的に書面で報告しなければなりません。
この支援業務については、
- 登録支援機関へ委託する
- 受入れ企業が自社で実施する
いずれかの方法を選択することが可能です。
どちらの方法を採用するかについては、特定技能1号ビザの申請書類に明記する必要があります。
※登録支援機関や支援業務の内容について詳しく知りたい方は、
▶ こちらのブログをご参照ください。
まとめ
特定技能1号ビザを利用して外国人を雇用する場合、他の就労資格と比べて必要書類や手続きが多く、事業者側の負担が大きいのが実情です。
そのため、入管法に基づき、行政書士や登録支援機関へビザ申請や支援業務を委託できる制度が設けられています。
一方で、特定技能1号から2号へ移行した場合には、在留期間の更新に上限がなくなることや、支援業務が不要になるなど、外国人を長期的に雇用したい事業者の意向を踏まえた制度設計となっています。
外国人を飲食店で正社員として雇用する場合は、採用までのスケジュール管理が非常に重要です。
少しでも不安や疑問がある場合には、早い段階で専門家へ相談することをおすすめします。
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