5月5日、広島市の焼肉店で火災が発生したというニュースが報道されました。
報道によると、従業員から「排気ダクトから火が出ている」と119番通報があり、店舗は全焼。
幸い、客や従業員にケガ人はいなかったようです。
現時点では火災原因は正式に断定されていませんが、焼肉店は日常的に大量の油煙が発生する業態です。
特に、排気ダクト内部には油汚れが蓄積しやすく、清掃不足やメンテナンス不良によって引火リスクが高まるケースもあります。
実際、ネット上では「店内がかなり油でベタついていた」という利用者の声も見られ、設備管理の問題を指摘する意見も出ています。
焼肉店の開業では、保健所の営業許可だけでなく、消防設備や排気設備、消防署への各種届出なども重要になります。
今回の火災ニュースを見て、改めて「飲食店の消防・設備管理」の重要性を感じた方も多いのではないでしょうか。
焼肉店はなぜダクト火災が起きやすいのか
焼肉店は、飲食店の中でも特に火災リスクが高い業態の一つです。
その大きな理由が、「大量の油煙」です。
焼肉店では、肉を焼く際に大量の煙や油分が発生します。
その煙は排気ダクトを通って屋外へ排出されますが、ダクト内部には少しずつ油汚れが蓄積していきます。
特に、清掃やメンテナンスが不十分な状態が続くと、ダクト内部に付着した油に火が燃え移り、火災につながる危険性があります。
また、焼肉店は常に高温の火を扱う業態でもあります。
炭火・ガスロースター・厨房機器など、火源が多いため、一度引火すると火が一気に広がるケースも少なくありません。
実際、飲食店の火災では、
- 排気ダクト内部の油汚れ
- 換気設備のメンテナンス不足
- 排気設備の設計不良
- グリスフィルターの清掃不足
などが問題になることがあります。
特に古い店舗では、長年蓄積した油汚れによって、見えない部分で火災リスクが高まっているケースもあります。
今回の事件について、ネット上では「以前から飲食店が入れ替わりで営業していた建物だった」という声も見られました。
特に古い居抜き店舗では、前テナント時代からの油汚れが内部に残っているケースが多いです。
ダクト内部の清掃は非常に手間と時間が掛かります。
私自身、元料理人として複数の飲食店で働いてきましたが、グリスフィルターを清掃することはあっても、ダクト内部まで本格的に清掃している店舗はほとんどありませんでした。
特にグリスフィルターは、油汚れが溜まると換気効率が落ちるため、比較的こまめに清掃されることが多いです。
しかし、その奥にあるダクト内部までは手が回っていないケースも少なくありません。
実際にダクト清掃を行った経験がありますが、ダクト掃除は非常に大変な作業です。
営業中に行うことはできないため、開店前・閉店後・休業日などに作業する必要があります。
しかし実際には、開店前は仕込みや開店準備で忙しく、十分な時間を確保するのは簡単ではありません。
そのため、多くの場合は閉店後や休業日に対応することになります。
焼肉店では「美味しい肉を提供すること」だけでなく、こうした日頃の設備管理や消防対策も非常に重要になるのです。
焼肉店開業では「保健所だけ」では足りない
焼肉店を開業する際、多くの人がまず意識するのが「保健所の営業許可」です。
しかし実際には、焼肉店のように火や煙を扱う業態では、消防関係の確認や排気設備の管理も非常に重要になります。
特に、
- 排気ダクト
- 換気設備
- 消防設備
- 火を使用する設備
などは、店舗の構造や設備内容によって消防署への届出が必要となり、場合によっては建築関係での手続きが必要になるケースもあります。
今回の広島の火災では、現時点で正式な原因や消防関係の届出状況などは公表されていません。
ただ、焼肉店という業態上、「排気設備」や「消防対策」の重要性を改めて感じた方も多いのではないでしょうか。
特に、必要な消防手続きを行わず営業していた場合、行政指導や罰則の対象となるケースもあります。
飲食店開業では、「保健所の許可さえ取れば大丈夫」と考えられがちですが、実際には消防・建築関係で思わぬ問題が発生することも少なくありません。
※焼肉店開業時に見落とされがちな消防・建築関係の注意点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
→「焼肉店開業に必要なのは保健所だけじゃない|消防・建築の落とし穴」
まとめ
焼肉店は人気業態ですが、その一方で「火」を扱う以上、日頃の設備管理や火災対策も非常に重要になります。
一歩間違えれば、大きな人的被害につながる危険性もあり、今回はケガ人が出なかったことが不幸中の幸いだったと言えるでしょう。
特に焼肉店では、排気ダクト内部に油汚れが蓄積しやすいため、定期的なダクト清掃や設備点検が欠かせません。
しかし実際の飲食店経営では、人手不足や原材料費の高騰などもあり、「とにかく営業を続けなければならない」という状況になりやすいのも事実です。
ダクト清掃は営業中には行えないため、閉店後や休業日に対応する必要があります。
そのため、清掃に必要な時間を十分確保できず、結果として設備管理が後回しになってしまうケースも少なくありません。
開業時には、保健所だけでなく、消防・換気設備・ダクト状況なども含めて確認し、こうした定期清掃に必要となる作業時間も考慮に入れた店舗運営を考えていくことが重要になるでしょう。
【なべ行政書士事務所】
三重県四日市市天カ須賀5丁目1番17-7号
TEL : 080-6865-3422
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当事務所の公式SNSアカウントです。ビザ申請、飲食関連の最新ブログを投稿しています。

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