最近、「資本金3000万円」で外国人経営の飲食店が危機にある――そんなニュースを目にする機会が増えています。
特に、インド・ネパール料理店が繰り返し取り上げられ、「閉店が相次ぐ」といった強い表現も見かけます。
しかし、実際の現場を見ると、必ずしもそう単純な話ではありません。確かに制度変更の影響は小さくありませんが、
「一斉に潰れる」といった極端な状況でもないのが現実です。
では、この“3000万円時代”において、インド・ネパール料理店は今後どうなっていくのか。
現実的に考えられる選択肢と、見落とされがちなポイントを整理していきます。
なぜ経営・管理ビザは厳格化されたのか?
大きな理由の一つは、いわゆる“実体のない会社”への対策です。過去には、形式だけ整えた会社で在留資格を取得するケースも
問題視されており、制度全体の信頼性を維持するため、審査の厳格化が進められてきました。
その流れの中で、資本金という「分かりやすい基準」が引き上げられた、という背景があります。
ただし、この基準はすべての事業者にとって現実的かというと、そう単純ではありません。
特に小規模で運営されているインド・ネパール料理店にとっては、大きなハードルになるのも事実です。
では実際に、今後どのような動きが考えられるのでしょうか。
想定されるケース
まず一つは、「経営する側」から「働く側」へ移るケースです。例えば、これまで店舗を経営していた人が、
他の飲食店に雇用され、いわゆる技能ビザでシェフとして働く形にシフトする流れです。
次に、日本からの撤退です。採算や将来性を見て、自国へ戻るという判断をするケースも一定数出てくると考えられます。
また、飲食業から全く別の分野へ転換する動きもあり得ます。これは簡単な選択ではありませんが、
日本に残るために新しい道を模索するケースです。
そして、ごく一部ではありますが、規模を拡大し、資本力を強化していく動きも出てくるでしょう。
複数店舗の展開や法人化を進めることで、基準をクリアしにいくパターンです。
こうした現実を踏まえると、「一斉に閉店」というよりは、それぞれが別の方向に分岐していく、
というのが実態に近いと言えます。
では、このような状況の中で、あまり知られていない別の選択肢はないのでしょうか。
日本で外国人が起業する際に使えるもう一つの制度
実は、一つのルートとして考えられるのが、「スタートアップビザ」という制度です。これは、いきなり資本金の要件を満たさなくても、
一定期間、日本で事業準備を行うことができる仕組みです。
もっとも、この制度は決して簡単なものではなく、自治体や関係機関による審査もあり、誰でも使えるものではありません。
ただし、「すぐに3000万円は難しいが、事業として発展させたい」という場合には、一つの可能性になり得ます。
さらに踏み込むと、個々の店舗単体ではなく、複数の店舗や関連事業が連携する形も考えられます。
例えば、インド・ネパール料理店が複数集まり、食材の輸入・販売やセントラルキッチン、さらにはECなどを組み合わせた事業モデルです。
いわば「点」で存在していた店舗を、「面」として再構築するイメージです。
こうした形であれば、単体では難しかった資本や事業規模の問題も、乗り越えられる可能性が出てきます。
いずれにしても、今回の制度変更によって、これまで主流だった「小規模で個人経営の飲食店」という形が、
そのままでは成り立ちにくくなる可能性は高いと言えます。
実際には、一斉に閉店が増えるというよりも、それぞれの事業者が異なる方向へと分かれていく――そんな変化が起きていくと考えるのが自然でしょう。
メディアでは強い言葉で語られることも多いテーマですが、現場レベルではもう少し現実的で、静かな変化が進んでいく可能性があります。
今後どのような形に落ち着いていくのか、引き続き注目していく必要がありそうです。
まとめ
今回のような制度変更は、一部の業種だけの問題ではなく、外国人の在留資格全体に影響を与えるものです。
経営管理ビザに限らず、技能ビザや特定活動など、それぞれの制度によって選択肢や可能性は大きく変わってきます。
こうした違いを知っておくことで、ニュースの見え方もより現実的なものになっていきます。
在留資格やビザ申請については、以下のページで分かりやすくまとめていますので、
興味のある方はあわせてご覧ください。
→ビザ・在留資格の解説記事一覧「なべ行政書士事務所」
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