最近、経営・管理ビザの要件厳格化が大きな話題になっています。
特に今回の改正では、資本金要件の厳格化などにより、新規申請のハードルが大幅に上がりました。
実際、経営管理ビザの申請件数自体もかなり減少していると言われています。
このニュースを見て、「外国人が日本で飲食店を開業しにくくなった」という見方をする人は多いと思います。
もちろん、それ自体は間違いではありません。
しかし、少し視点を変えてみると、既存のインド・ネパール料理店にとっては、むしろ追い風になる可能性もあるのではないかと感じています。
今までのインネパ料理店は「増えすぎていた」
ここ数年、インド・ネパール料理店は全国的にかなり増えました。
特に地方都市でも、
- 大きなナン
- カレーセット
- 食べ放題
- 異国情緒のある店内
といったスタイルの店舗をよく見かけるようになりました。
もちろん需要があったからこそ増えたわけですが、一方で、かなり過当競争気味になっていた地域も少なくありません。
つまり、「お客さんの奪い合い」のような状態になっていたわけです。
しかし、経営管理ビザの厳格化によって、新規参入自体が大きく減少していく可能性があります。
これは既存店側から見ると、かなり大きな意味を持ちます。
飲食店で「新規参入が減る」というのは非常に強い
飲食業界は基本的に参入障壁が低い業界です。
流行る業態が出れば、すぐに似たような店舗が増えます。
しかし、インネパ料理店の場合、今後は以前のように簡単には増えにくくなる可能性があります。
つまり、
- 既に地域で営業している
- 固定客を持っている
- Googleレビューが蓄積している
- 地域認知がある
こういった既存店の価値が、相対的に上がっていく可能性があるということです。
今後は「店舗承継」という流れも増えていくかもしれない
さらに今後は、別の動きも出てくる可能性があります。
それが、「既存店舗の売却・承継」です。
例えば、
- ビザ要件を満たせなくなった
- 家族の事情で帰国する
- 体力的な問題
- 経営者本人の事情
など、様々な理由で店を手放したいオーナーが出てくる可能性があります。
そうなった場合、
- 日本人が店舗を引き継ぐ
- 別の外国人経営者が承継する
といった流れも増えていくかもしれません。
特にインネパ料理店の場合、
- 厨房設備
- レシピ
- 仕入れルート
- 常連客
- スタッフ
- 店舗オペレーション
まで含めて、そのまま引き継げるケースもあります。
飲食店はゼロから立ち上げるより、既存店舗を承継した方が立ち上げ時の不安も少なく、ある程度売上の予測もしやすいので、資金管理が新店舗出店に比べてやりやすいというメリットがあります。
インネパ料理店の強みは「現地感」
ここは意外と重要なポイントです。
インド・ネパール料理店の魅力は、単にカレーを食べることだけではありません。
- 本場感
- 異国情緒
- 店の空気感
- スパイス感
- 現地の雰囲気
こういった部分も含めて、多くの日本人客は楽しんでいます。
もちろん、日本人が作るインドカレーのお店もあります。
しかし、実際には味付けや雰囲気が日本人向けに寄るケースも多く、「本場感」という意味では、やはり現地出身者が接客・調理する店舗ならではの強みがあります。
つまり、外国人スタッフを雇用すること自体が、その店のブランド価値にもなっているわけです。
実は「人材不足」にも強い側面がある
最近は特定技能「外食」の受入停止なども話題になっており、今後外食業界全体では、さらに人材不足が深刻化していく可能性があります。
しかし、インド・ネパール料理店の場合、「技能」の在留資格によって受け入れが可能です。
つまり、
- 本場の料理人を確保できる
- 現地感を維持できる
- オペレーションを安定化できる
という強みを持っているわけです。
特に店舗承継のケースでは、この強みはかなり大きいと思います。
仮に日本人が既存のインネパ料理店を買い取ったとしても、
- 現地の料理人
- 現地スタッフ
- 本場のオペレーション
を維持できれば、店の「本場感」を残しながら経営を続けることができます。
しかも、技能の在留資格を活用できるのであれば、一般的な外食業界よりも、人材確保の面で安定しやすい可能性もあります。
これは単なる人手不足対策ではなく、店舗のブランド価値そのものにも繋がっています。
今後重要になるのは「日本人固定客」
ただし、今後さらに重要になるのは、日本人の固定客をどれだけ獲得できるかだと思います。
実際、インネパ料理店のメイン客層は、日本人であるケースも少なくありません。
もちろん外国人コミュニティのお客さんも大切ですが、長く安定経営していくためには、
- 地域の日本人客
- リピーター
- Googleレビュー
- SNS
- GoogleMap
- Web集客
こういった部分が非常に重要になります。
逆に言えば、ここをしっかり整備できれば、今後さらに強くなる可能性もあるのではないでしょうか。
経営管理ビザの厳格化は、「外国人の開業が難しくなった」というニュースとして語られることが多いですが、既存店側から見ると、また違った景色が見えてくるのかもしれません。
なべ行政書士事務所では、ビザ申請業務を専門としています。
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