最近、AIについて調べていて、かなり気になるものを知りました。
Anthropicが開発するClaudeの「Agent Teams(エージェントチーム)」という機能です。
最初にこの話を知ったときは、正直なところ「また新しいAIの機能が出てきたのか」くらいに思っていました。
ところが、仕組みを調べていくうちに考えが変わりました。
これは単にAIが便利になるという話ではなく、将来的に行政書士の仕事のやり方そのものを変える可能性があるのではないか。
そんなことを考えるようになりました。
1人のAIから「AIのチーム」へ
これまで私がAIを使うときは、基本的に一対一でした。
私が質問する。
AIが答える。
その答えについて私がさらに質問する。
必要なら調べ直してもらう。
普段からChatGPTなどを使っている人なら、おそらく馴染みのある使い方だと思います。
ところが、AIエージェントの考え方は少し違います。
人間が一つ一つ細かく指示するのではなく、ある程度の仕事をAIに任せ、自分で必要な情報を調べたり、作業したり、結果を確認したりしながら仕事を進めてもらいます。
さらに、それを複数に分ける。
一つのAIにすべてをやらせるのではなく、それぞれに役割を持たせるわけです。
そしてAgent Teamsで私が特に面白いと思ったのが、AI同士が横につながるという考え方でした。
司令塔となるAIがいて、その下に複数のAIがいる。
ただし、すべての情報を司令塔に集めるのではなく、必要に応じて部下にあたるAI同士でも直接やり取りする。
人間の組織にかなり近い考え方です。
行政書士業務なら、どう使えるだろう
ここで一気に興味が湧きました。
「これ、行政書士業務で使ったらどうなるんだろう?」
例えば、在留資格の申請を考えてみます。
一つのAIには、法令や審査上の要件を確認してもらう。
別のAIには、申請人の学歴や職歴、これから行う仕事との関連性を確認してもらう。
さらに別のAIには、会社側の資料や提出書類を確認してもらう。
過去の許可・不許可事例を調べるAIがいてもいいでしょう。
提出資料の中に矛盾がないかを専門にチェックするAIがいてもいい。
そして、これらのAIが必要に応じてお互いに情報を交換する。
例えば、学歴と職務内容を確認しているAIが、
「この部分について過去の事例を確認したい」
と考えたら、過去事例を担当するAIと直接やり取りする。
そこである程度まで問題を整理して、本当に重要な論点だけを上に持ってくる。
最終的な判断は行政書士である私が行う。
もしここまでできるようになれば、一人のAIに大量の資料を渡して、
「全部考えてください」
と頼むのとは、かなり違う仕事の進め方になります。
大事なのはプログラミングより「組織をどう作るか」になる?
この仕組みについて考えていて、もう一つ面白いと思ったことがあります。
将来的に重要になるのは、
「AIをどうプログラムするか」
だけではなく、
「AIをどう組織するか」
なのかもしれません。
「どんな役割のAIを置くのか。」
「誰と誰を直接やり取りさせるのか」
「どこまでAI同士で判断させるのか」
「どんな場合に上へ報告させるのか」
「そして、どこから先を人間が判断するのか」
これはプログラミングというより、会社の組織を作る感覚に近い気がします。
人間の会社でも、何でも社長に聞かなければ仕事が進まない組織では、社長がパンクします。
現場で解決できることは現場で解決し、本当に重要な問題だけ上に持ってくる。
AIのチームでも、同じことが起きるのかもしれません。
Windowsが出てきた頃を思い出した
ここまで考えていて、ふと思い出したことがあります。
私が中学生くらいの頃、Windowsが普及し始め、WordやExcel、PowerPointなどを学校でも触るようになりました。
当時はまだ、パソコンそのものが今ほど当たり前ではありませんでした。
私より上の世代には、大人になってから初めてパソコンに触れた人も多かったと思います。
一方、私たちの世代は比較的若い頃からパソコンに触れてきました。
今では、仕事でパソコンを使うことなど珍しくありません。
行政書士がパソコンを使わず、申請書類をすべて手書きして仕事をすることも不可能ではありません。
でも、生産性は大きく落ちるでしょう。
私は今、AIについても似たようなことが起き始めているのではないかと感じています。
AIも、いきなり使いこなせるわけではない
私自身、最初にChatGPTを使った頃と現在では、AIの使い方がかなり変わりました。
最初は単純に質問して、答えをもらう程度でした。
ところが使っている時間が増えてくると、少しずつAIの癖が分かってきます。
「この聞き方ではズレやすい」
「この回答は確認した方がいい」
「ここは一次資料まで調べた方がいい」
「この仕事はかなり任せられる」
「ここから先は自分で判断した方がいい」
こうした感覚は、なかなか言葉では説明できません。
何度も使って、失敗して、修正しているうちに身についてきたものです。
おそらくAIエージェントも同じでしょう。
昨日初めてAIを使った人が、いきなり優秀なAIチームを作れるとは思いません。
まず一対一でAIを使う。
AIの得意なこと、苦手なことを知る。
自分の仕事のどこを任せられるのかを知る。
そのうち、
「この仕事は別のAIに分けた方がいい」
「ここにはチェック専門のAIを置いた方がいい」
ということが見えてくる。
その先に、AIエージェントチームというものがあるのではないかと思います。
「これがあなたのAIチームです」
そして、ここからは少し未来の話です。
現在、会社が従業員を一人雇えば、普通は一人に一台パソコンを用意します。
「これがあなたのパソコンです」
と言って渡します。
では、将来はどうなるでしょうか。
パソコンと一緒に、
「これがあなたのAIチームです」
と渡すようになるのではないか。
私はそんなことを想像しています。
例えば行政書士事務所なら、スタッフ一人ひとりに、資料整理、必要書類確認、調査、翻訳、文章作成、チェックなどを担当するAIが付いている。
しかも、それは単なる汎用AIではありません。
その事務所が何年もかけて作り上げてきた業務フローやノウハウを前提として動く、事務所専用のAIチームです。
スタッフは、そのAIチームを使って仕事をする。
AIで処理できる部分はAIに任せ、人間にしかできない部分に時間を使う。
もし一人のスタッフがAIによって従来の2倍、3倍の仕事を処理できるようになれば、事務所経営も大きく変わります。
例えば、代表者を含めて3人しかいない事務所でも、一人あたりの生産性が3倍になれば、単純計算では従来の9人分に近い処理能力を持つ可能性があります。
もちろん、現実はそんな単純な計算通りにはいきません。
顧客との面談もあります。
電話対応もあります。
専門家としての判断も必要です。
AIの回答を人間が確認する作業もなくならないでしょう。
それでも、人を一人増やすたびに同じ割合で人件費や管理コストを増やさなければ処理能力を上げられなかった時代とは、かなり違う形になる可能性があります。
人を雇わなくなる、という話ではない
ここは誤解したくないところです。
私は、AIが進化すれば人を雇わなくてよくなる、と考えているわけではありません。
むしろ別の形を想像しています。
人を雇う。
そして、その人にもAIを使ってもらう。
ただし、従業員それぞれが好き勝手にAIを使うのではありません。
事務所側で業務に合わせたAIの仕組みを作り、それをスタッフに使ってもらう。
そうすれば、代表者だけではなく、スタッフ一人ひとりの生産性にもAIによるレバレッジがかかります。
人間3人の事務所だけれど、実際の処理能力はもっと大きい。
そんな小規模で生産性の高い事務所も作れるかもしれません。
そう考えると、将来の事務所にとって重要な資産は、人材や顧客、業務マニュアルだけではなく、
「自分たちが作り上げてきたAIチーム」
になる可能性もあります。
形を変えた「パソコンと手書き」の違いになるのかもしれない
もちろん、AIがこれからどこまで進化するのかは分かりません。
AIエージェントチームも、まだ発展途中の技術です。
実際に使ってみれば、思っているほどうまくいかないこともたくさんあるでしょう。
それでも、私はこの流れにはかなり興味を持っています。
なぜなら、これは単に新しい便利なソフトが登場したという話ではなく、仕事の生産性そのものに関わる話だからです。
かつてパソコンを使わずに仕事をすることはできました。
今でもできます。
しかし、同じ仕事をするなら、パソコンを使った方が圧倒的に速い。
AIも将来、同じような存在になるのかもしれません。
そして、その先には一人でAIを使うだけではなく、
「自分のAIチームを持って仕事をする」
という時代が来るのかもしれない。
今はまだ、その入口にいるだけです。
私自身も、まずは一対一でAIを使いながら、試したり、失敗したり、使い方を考えたりしている段階です。
でも、WindowsやExcelも最初から当たり前だったわけではありません。
多くの人が触って、試して、仕事の中に取り入れていった結果、今では当たり前の道具になりました。
10年後。
新しく入ったスタッフにパソコンを渡しながら、
「これがあなたのAIチームです」
と伝える。
そんな行政書士事務所が普通になっていても、私はそれほど驚かないと思います。
【なべ行政書士事務所】
三重県四日市市天カ須賀5丁目1番17-7号
TEL : 080-6865-3422
営業時間: 9:00~18:00
定休日:日曜日
メールでのお問い合わせはこちら
インボイス登録番号:T3810964268629
お気軽にご相談ください
当事務所の公式SNSアカウントです。ビザ申請、飲食関連の最新ブログを投稿しています。

【なべ行政書士事務所】
三重県四日市市天カ須賀5丁目1番17-7号
TEL : 080-6865-3422
営業時間: 9:00~18:00
定休日:日曜日
メールでのお問い合わせはこちら
インボイス登録番号:T3810964268629
お気軽にご相談ください
当事務所の公式SNSアカウントです。ビザ申請、飲食関連の最新ブログを投稿しています。


